web3ってなに?|投資の前に知っておきたい「思想」としてのweb3
Web3という言葉を聞くと、「暗号資産」「投資」「ブロックチェーン」といったイメージが先に浮かぶかもしれません。
けれど実は、Web3は技術や投資の話以前に、思想の話なんです。
この記事では、インターネットのWeb1からWeb3までの流れをたどって、
その変化の中から、Web3の本質を見ていきます。
Web1は、インターネットで個人が世界に発信できるようになって、
「独立個人」を生み出した時代。
「独立個人」という言葉は、インターネット黎明期のキーワードで、
『ソブリン・インディビジュアル』という本から広まりました。
情報革命によって、
「国家に依存しない、主権的な個人」
ソブリン・インディビジュアルが登場します。
それが今のWeb3やDAOの根っこにある思想でもあります。
Web1は確かに、国家に代わる“デジタルな主権”を個人に与えたけれど、
その自由は、テクノロジーに詳しい一部の人たちのものでした。
次に訪れたWeb2では、Google、Apple、Metaといった巨大企業 ── いわゆるGAFAMが、
誰でも使えるツールを作り、発信やつながりを“みんなの手”に広げました。
その結果、インターネットは生活の一部になり、誰もが発信し、つながれるようになりました。
一方で、私たちの行動やデータは企業に集約され、広告や利益のために利用される構造も生まれました。
自由は広がったけど、主導権は中央に戻った。
それがWeb2の本質です。
Web3という概念を最初に明確にしたのが、イーサリアム共同創設者(そしてPolkadot創設者)のギャビン・ウッド(Gavin Wood) 博士です。
彼は、国家や企業が個人の情報を監視・支配する流れに危機感を抱き、 「人や組織を信頼しなくても、コードで信頼を保証する仕組み」 をインターネットに組み込もうとしました。
この思想は、スノーデン事件以降に広がった「ポスト・スノーデンの思想」とも重なります。

Web2までは、インターネットで扱えるのは「情報」だけでした。
ブロックチェーンの登場によって初めて、資産や契約といった“価値”そのものを、政府や大企業を通さずにやりとりできるようになりました。
これがWeb3の核となる特徴、非中央集権です。
イーサリアムが生んだ“スマートコントラクト”は、
コードに信頼を託し、個人間で契約を成立させる仕組みです。 そしてそのエコシステムを動かす燃料が、暗号資産。
投資のためだけじゃなく、ネットワークを維持するための“血液”のような役割を担っています。
そして、もうひとつ重要なのは、
Web1の時代、インターネットによって個人が自由を手に入れたけれど、
まだブロックチェーンの技術がなかったために、
資金調達が困難だったことです。
結果として、資金力のある大企業が情報を独占し、
自由は再び中央に集まっていきました。
クリス・ディクソン、シリコンバレーの思想家であり、a16zの投資家はこう定義しまます。
Web1は「読む」
Web2は「書く」
Web3は「所有する」
以下のXのスレッドは、クリス・ディクソン(Chris Dixon)氏が2021年に投稿した「Why Web3 matters」の連投で、同氏のWeb3ビジョンを最も包括的にまとめた重要な投稿です。Web3コミュニティにおいてバイブル的な位置づけにあり、公開後多くの引用と活発な議論を呼び、現在に至るまで影響力を保ち続けています。
Why Web 3 matters 🧵
— Chris Dixon (@cdixon) September 26, 2021
Web3は、国家や巨大企業から主導権を奪うためのものではありません。
個人が、自分の情報やデータの価値を、自分の手に取り戻すための選択肢です。
投資や価格変動の話は、その結果として現れた一側面にすぎません。
まずは、Web3がどんな思想の延長線上にあるのか。
その理解こそが、Web3へ踏み出すための、いちばんの入口です。




