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ダボスでギャビン・ウッドが話したこと②『Etheriumまでの道。web3とは?』

miho

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Mipu
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この記事は、ダボスでGavin Woodが話したこと①『分散化とは?』の続きです。

ここではWeb3の2つ目のキーワード『トラストレス』についての話です。

イーサリアムやポルカドットの仕組み『スマートコントラクト』についてもわかりやすく説明してくれています。

ギャビン博士は、話のテーマが政治的な内容にもなるため、とても言葉を選んで話しています。

できるだけ意訳せず、ギャビン博士の言葉をそのまま届けたかったのですが、少しわかりにくい部分が多いので、そのうちまとめの記事を作ります。

Alex:今おっしゃったような権力構造のトップの人たちが集まっているダボスにいるのは変な感じですか?なぜ今あなたはダボスにいるのですか?

私たちはもちろん会議には出席しませんが、中央集権的な会議のイベントに参加しています

Mipu
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ダボス会議の本会場の周りには、期間中いろんな企業やプロジェクトがshowcase(ショーケース)の形で参加していて、Polkadotもそういう形の参加をしました。

参照: Proposal: Polkadot at Davos World Economic Forum Week 2022

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Alex:ここにいるのは政治的なメッセージなのか、それとも都合良く人が集まっているからという理由だけでなのか、なぜダボス会議であなたはこのような話をしているのでしょう。

Gavin:私は、ダボスのようなフォーラムは世界でも比較的少ないと思っています。

メッセージは重要だと思います。
いくつかの競合するメッセージが、全て同じ看板の下に並んでいます。

Web3は、通りのどこを歩いてどこの店に入るかによって、まったく異なることを意味します(プロジェクトによってWeb3についての解釈が異なる、という意味)
そしてメッセージが過度に希釈されたり、誤用されたりしないようにしたいのです。

 だから、どのフォーラムでもそうだと思うのですが、もしあなたが伝えたいことがあるのなら、そして、あなたが教育する意味があるのなら、その人たちの会話に加わって、それを明らかにする必要があると思います。

その中にはイデオロギー的には必ずしも一致しない人もいます。
しかし、世界がどこに向かっているのかを理解し、より良くなるために将来どんなフレームワークやツールキットが存在するのかを理解しようとする、オープンマインドな人たちがここにいるのだと、私は思っています。

この10年の間に、いやもっと長いかもしれませんが、ある種アンビバレントなスタンスの信頼、例えば銀行とか政府とかそういうものを信頼しなければならない、それらは善良なものだという考えから、もっと中立的なスタンスの信頼へとわたしの考えは変わりました。

この10年間で私は、期待されていたことが、それを尊重すべき人たちによって尊重されてこなかったと感じました。
だからといって私は何か特定のものを正そうとしたわけではありません。

スノーデンが告発したように、政府は法律に反してスパイをしている。
私は、自分のやること全てを暗号化し始めることもできただろうが、しなかった。
少なくとも自分について、他の人についてをも解決できる具体的な手段を講じることができたはずです。

でも、それは私が選んだ道ではありませんでした。
ただ将来、人々が、あるいは世界がこの種の信頼の問題に対処できるような技術を作る必要があることを、私の心に強く刻むことができました。 

誰かが魔法の杖を振って、突然すべての人が信頼に値する人になり、突然すべての組織を信頼に値するものにすることができるようになるとは思えません。
政治家を選ぶことがそれを可能にするとは思えない。

オバマ氏の場合、あまり変わりませんでしたが、彼は本当に我々だけのためにある医療法案を通しました。そしてそれは今どんどん撤廃されている。

基地の音もいらないし、安全保障もまだ野放しで、司法の監視もほとんどない。
だから私は、政治家が世界の信頼問題を解決する方法だとは思っていません。

私はそれこそが問題であり、この問題に対する代替的な解決策を持つような新しいツールを探していました。

Alex:そこでイーサリアムの登場ですね。

Gavin:2013年のことでした。

Alex:イーサリアムが何なのかよく知らないリスナーに簡単に説明してください。

Gavin:イーサリアムは、分散型通貨であるビットコインプロトコルの技術的な派生物で、イーサリアムも分散型通貨のようなものです。
イーサリアムはその通貨にさらにプログラマビリティを追加します。

Alex:そのようなことができるんですね。

Gavin:お金をプログラムすることができるんです。

Alex:基本的に今私たちはこのことをよく耳にしますし、この分野に携わっていない私たちにとっては、ここがよく混乱するポイントになります。

なぜなら人々はこの新しいウェブがあることを知っていて、ブロックチェーンの上でできるかもしれないプログラミングについて聞いています。

しかし、私たちの多くが今実際に使っているプログラムには、この方法で作られたものはありません。何が起こっているのでしょうか。

技術的な問題なのか、それとも少し早すぎる誇大広告なのか。
この技術の上に作られるはずのプログラムはどこにあるのでしょうか。

分権的な政府ではスパイは難しいでしょう。
トークンを通してユーザーが所有権を持つなど、理論的にはいいことだと思うのですが、一般市民とWeb 3のコミュニティとの間に断絶があるように思います。

つまり、人々はこれを聞いて聞こえはいいけれど中身はどうなっているのか、「クリーム(一番美味しいところ)はどこにあるの?」と尋ねています。

Gavin:それは、80年、81年、82年の家庭用コンピューター革命のようなもので、「AIはどこだ?VRは?」と聞くようなものです。

Alex:しかし、当時と違って、今はもっと強力なコンピュータがあります。
計算能力の問題なのですか?

Gavin:いいえ、そうではありません、むしろ、私たちは当時より2つほどレベルが上がりました。信じられないようなレベルで、アクセスしやすくなっています。

私たちが持ち歩いている小さなデバイスから、あらゆる種類のインターネットにアクセスすることができるのです。

その点では非常に進歩しましたが、より高度な要素という点では、まだかなりのギャップがあります。

これらは基本的に、ソフトウェア・ライブラリに集約されます。
ソフトウェア開発キットのサービス、そして統合です。

ですから、私が統合について考えるとき、それは本当に、デジタルであろうとなかろうと、世界の他のサービスと統合することについてです。

しかし、それはしばらく時間がかかるでしょう。
10億ドルを投資して、1年後にはこうなるというようなものではありません。
10億ドルを投資して、3ヶ月後にはすべてが変わっているようなものではありません。

多くの人が理解する必要があるのです。技術的な問題であると同時に、教育の問題でもあります。

web2の多くは、web2が登場する5年か10年前に持っていた技術の上に構築することができたはずですが、そうではありませんでした。
web2は、人々がウェブやインターネットを理解するまでは生まれなかったのです。

webを理解し、インターネットを理解したとき、web2は生まれました。電話回線とDSP回線の違いや、何をどうすればいいのかがわかるようになってからです。

インターネットに接続する方法を理解し、接続されているコンピュータと接続されていないコンピュータの違いを理解しました。多くの基本的な教育が必要です。
正しい新しいやり方が必要なんです。

Alex:それでは、理想とする世界ではその地点に到達したとき、Web3のアプリケーション、例えばWeb3のコミュニケーション・アプリが、問題をどのように解決しているかについて話しましょう。

(③へ続く)

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Web3、ブロックチェーン関連メディアの記事を執筆。初期よりWeb3プロジェクトに参加し、トークンエコノミーの恩恵を受ける。 特にギャビン・ウッド氏の思想に感銘を受け、これからのブロックチェーンやWeb3の発展に期待しつつ最新の情報をキャッチし、できるだけわかりやすい言葉での発信を心がけている。 最近はもっぱらDePINに注目している。
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